2011年02月26日

斬新な舞台 ー Dave St-Pierre

ご無沙汰しています。年末年始と課題、課題の大波をサーファーのように こなしていました。人生で、これほど勉強しているのは初めてです(笑)。また来週からサーファーです。波に呑まれないようにしなければ!

ところで、トロント大学のヴィジュアル・スタディの3年生向けのコース、ザ・ボディーで、学生が授業の一環として見に行った劇が非常に良かったということで、私も勉強の修羅場の合間をぬって見に行ってきました。

題:Un peu de tendresse bordel de merde!
  (A Little Tenderness for Crying Out Loud!)


私達が持つ、本能の醜さと美しさの両方を表現する、注目の振付師 Dave St-Pierre による、この作品は、かなり多くのシーンが、ヌードで構成されています。 愛と人間のフォームを探し求める作品、Un peu de tendresse bordel de merde!(A Little Tenderness for Crying Out Loud!) では、ユーモアとともにタブーなテーマに取り組みながら、20ダンサーが、 (*)見た目での裸と、内面を赤裸裸に映し出す両方の意味の「裸」を全身で表現する作品です。ダンサーが表現する、奥底に潜む 緊急状態にある怒哀や切なさの感情を、 語り手が、時に客観的に、時に挑発的に観客をリードします。舞台の感情が観客に効果的に伝わり、共感できるように構成されています。

タイトルの Un peu de tendresse bordel de merde! は、「少しのもろさ」と「大声で泣き叫ぶ」の逆のコンセプトを組合せていますが、見た感想から解釈すると、様々な人生経験は、時に、人を強くするより、弱くする部分もある、と考えさせられます。内在するもろさは、時にちょっとしたことで吹き出します。悲しみの大波で、もろい部分を塞ごうとしても、吹き出してしまい、感情の大波への統制能力を欠いてしまう、そんな人間の弱い部分が描かれているように思いました。とは言え、美しいシーンが癒しの効果も担っているようにも思えました。

(主に恋愛の沈みの時期や、大切な人を失った時での)切なさ・辛さの感情を押し殺しがちの日本人にとっては、ダンサーの裸で踊り演じる(*)様子は、自分の経験と照らし合わせるのは難しいかもしれません。とは言うものの、自分の心臓が、どうしようもなく震えている様が映し出されている、と感じるかもしれません。

最も興味深かったのは、一人の女性が恋愛による葛藤を演じている時の照明効果でした。長方形状の小さな照明のみが、舞台を照らしている中、その女性の銀色のハイヒールの爪先だけが、その照明内に入っていました。彼女が悲しみを全身で表現する間、その、銀色の爪先がキラキラを輝き、まるで、彼女の頬から涙がほろほろとこぼれ落ちているように見え、悲しいシーンなのだけれど、美しく見えるのです。その照明は、月夜の湖面のようでもありました。

コンテンポラリー・ダンスと言えども、歴史的な文化や美術が反映されている作品で知性を刺激します。例えば、ヒエロニムス・ボッシュの三連祭壇画、「快楽の園」を21世紀版として取り入れているように思わせる部分もあり、アートに関心のある人はいろんなアーティスティックな層が重なっていることを見ることができ、非常にお薦めの作品です。

観客は、男女とも20代から40代が大半で、知的にも外見的にも豊かな人が多そうでした。観客の一人は、舞台の初めで、あまりにも挑発的なスタートのため、退席したようにも思えましたが、舞台終了後の大喝采は、今までにないほどの大きさでした。見に行ったトロント大学の学生の中には、感動のあまり大泣きをした人もいたそうです。

Youtubeでのクリップでは、肝心な興味深いシーンや照明の効果が映し出されていず、美しさが伝わりにくいいので非常に残念ですが、一部を見ることは可能です。



●振付家、Dave St-Pierre について●

1974年生まれ、カナダ、ケベック州出身で受賞歴のあるカナダの振付師、Dave St-Pierre は、5年以上コンテンポラリー・ダンスシーンに影響を与え続けています。 Dave St-Pierreは、ラスベガスで大成功を収めている シルク・ドゥ・ソレイユ(カナダで立ち上がったサーカス/エンターテイメント/ダンス・グループ)のためにも振付けを提供したことがあります。 彼は、前衛作家として、ドイツ人ダンサー&振付家のPina Bausch (ピナ・バウシュ:1940−2009)の 残酷さを描いた舞台に比較されることもあります。

Dave St-Pierre は、現代的なユートピアを模索する作品の三部作の2番目の作品、 Un peu de tendresse bordel de merde!(A Little Tenderness for Crying Out Loud!)とともに、サドラーズウェルズ劇場で待望のデビューを果たしました。

参考:
London Theatre Direct. com
Cirque du Soleil.com
posted by mandelin-coffee at 02:37| Art I saw in Canada | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月13日

ヴォイニッチ手稿

未解読のため、世界で最もミステリアスなマニュスクリプト、ヴォイニッチ手稿。
素材の動物の皮から、制作年が1404年から1438年であろう、というのが最近のニュース。
National Geographic Channel のビデオから。



言語が不明でも、描かれている絵の一部が温泉の光景のようで、笑みをそそる。

posted by mandelin-coffee at 11:36| Films & Others | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月09日

ブリューゲルとボッシュの絵画がロック・バンドに使われると。。

ブリティッシュ・バンド Zoot Woman のビデオが面白いので。。



実際、音楽なしで見るのもお薦め。。
posted by mandelin-coffee at 14:28| Films & Others | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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