
Daliの作品は 絵自体に威力がある。
St John of The Cross (1542-1591)のデッサンから発想を得たとのこと。
この構図の『Christの磔刑』は珍しいが、中世に描かれたフレスコで似た構図は見ることができる。
(by Andrea del Castagno)↓
St. Jerome and the Trinity, 1455

ロンドンにもDali美術館はあるが、今まで見た中で、一番鳥肌が立ったのは、エディンバラにあるExploding Raphaelesque Head
これはDaliが広島での原爆の後、Raphaelの聖母を引用して作成した作品。
Raphaelの作品

一見、惨事を表現しているように見えないかもしれない。
絵自体は大きくないが、実物は、その惨事を頭で理解する前に、体が感じる、もの凄い力がある。Picassoのゲルニカを生で見たときより迫力があった。
Daliの作品は 絵自体に威力がある。
潜在意識に問いかける何かが。。
(11 JULY 2006)
Daliの作品は不思議。全然共感も何も沸かないものもあれば、勝手に私の心や体と交信を始める絵もある。<Artistが絵に込めた何かに、自然と惹きつけられたり、不思議に見入ってしまったり。>
Tate ModernにあるMetamorphosis of Narcissus 1937
もそう。壁に展示されている、様々なArtistsによる、同じくらいの大きさの絵の中にありながら、いきなり目に飛び込んできた。
サイトからは、拡大で見ても細部まではわかりにくいが、Daliは想像力を実際の形に表現する天才であると感嘆。
“ We are all hungry and thirsty for concrete images. Abstract art will have been good for one thing: to restore its exact virginity to figurative art.”−− Salvador Dali