2007年06月07日

共感・興感・響感

最も素晴らしい人で魅力的な塩野 七生氏、そしてその著作たち。

塩野さんの書く歴史上に登場する男性は官能的である。読むと私までその登場人物に会いたくてたまらなくなる。女性にも会いたくなるが、私が女性ゆえ、男性に魅かれるのは仕方がない。

では、現実の男性にはどう思っているのか?
というわけで、読み始めた本、「男たちへ」
「私へ」の本かと思いたいほど内容が濃く、それでいて、カラカラ笑いながら短時間で読め、1993年に出版されたにしては新鮮に響いた。


目次だけ見ても そそられる。(→以下は、読んで私が思い出したことなど

1.  頭の良い男について
2.  イタリア男、イギリス男に圧倒されるの巻
    → この比較は思いつかなかったわ! 私のプライベートを知っている友人は、この題を見てニヤリとするかも。この二つの国の男性の体から流れるリズムも違う気がする。 

3.  古き皮袋に新しき酒を
4.  再び、古き皮袋に新しき酒を
5.  嘘の効用について
6.  再び、嘘の効用について
P.51−52から抜粋
 それにしても、なぜ日本語の「愛」の言葉というのは、われわれ日本人にさえも自然に響いてこないのであろう。不自然にしか響いてこないということは、嘘を言っているようにしか聴こえないということである。なぜだろう。
 「ジュ・テーム」とか「ティ・アーモ」とか、「アイ・ラブ・ユー」と言えば自然に響くのに、「あなたを愛している」となると・・・。
 ・・・つまり、日本語による愛の表現力は実に乏しいのだ。それらを口にする時に不自然さを消してくれる、リズムが欠けているからである。いや、リズムが伴うように、言葉自体を作らなかったからである。


    → 言われてみれば、日本で流行る言葉「かわいぃ」「きもい」「おやじ」などなど。。文字数、リズムに共通性がある。英語を学ぶのにもリズムを体感することが大事だと最近ひしひし感じる。そして、個人の声、雰囲気によりそのリズムが変わる。時に音楽のよう。これに関しては、また今度。


 7.  「同じ言語」で語りあえることの尊さについて
8.  装うことの素晴らしさ
9.  「絵」になるということ
10. クロウトの意見
11. 女には何を贈るか
     → 西欧の男性は、贈ることを別としても、ここで書かれてある「感覚的な誘い」のタイミングをはずさない。というか、狙った獲物へのネットの張り方が的確というか。。。もちろん相互の相性もあるから。。
12. 人前で泣く男について
13. おしゃれな男について
     → (^−^) 
14. 男女不平等のすすめ
15. ひげの種々相について
     → 個人的にひげはない方がいい。私の顔の皮膚は強くないわ。。
16. ステキな男
17. 殺し文句についての考察
18. 女の性(さが)について
19. オール若者に告ぐ
P.147より抜粋
 世代の断絶と、よく人は言う。そして、それを口にする人は、嘆きと絶望をこめて言うのが普通だ。だが、私にしてみれば、世代の断絶は、あってこそ当たり前の自然で、なかったとしたら、そのほうが気味悪くて不自然なのである。各世代に断絶があるからこそ、次の世代は新しいものを創りだせるのである。新しいものを創りだすエネルギーを、貯えることができるのである。
「オトナ」の中には、世代の断絶を埋めるために、若者と対話の場をつくるべきだ、と主張する人がいる。あれは、世代の断絶のメリットを理解できない者の言うことで、メリットを直視することのできる「若者」は、そんな軟弱な忠告にのってはいけない。

  → 我父は海外で勉強をしたい私のことが反対。私の発想は宇宙人の子供のそれと思われているゆえ、わかってもらおうとあれこれしたけど失敗。玉砕。これを読んで私は少し楽になる。

20. 男の色気について(その一)
21. 男の色気について(その二)
22. 男の色気について(その三)
    → ここで書くつもりではなかったが、あまりにも塩野七生氏の巧みな表現力により、私は何度もローマ史に登場する男性の頬に手をあてたくなった。あの、独特な彫の深さは、触れているだけでゾクゾクするであろう。。。と。。

23. マザコン礼讃
24. 男のロマンなるものについて
25. 浮気弁護論
26. つつましやかな忠告二つ
27. 女とハンドバッグ
28. インテリ男はなぜセクシーでないか
    → !!!!!
29. 嫉妬と羨望
   → いつも思うが塩野七生氏の卓越した分析力が羨ましい。
30. 食べ方について
31. 不幸な男(その一)
32. 不幸な男(その二)
33. 不幸な男(その三)
34. 執事という種族について
35. 『風と共に去りぬ』に見る男の形
36. ウィンザー公夫人の宝石
37. 銀器をめぐるお話
38. 仕事は生きがい、子供は命、男は?
39. スタイルの有無について
40. セクシーでない男についての考察
41. 男と女の関係
42. 働きバチなる概念について
P.327より抜粋
・・・蜂のほうは、花々を忙しくまわって貯めた蜜を、女王蜂を養うか、熊か人間になめられてしまう宿命をもつ。自分用にはつかわない。


43. 男が上手に年をとるために
44. 成功する男について
45. 地中海的中庸について
46. 自殺の復権について
47. 外国語を話すこと、など
P.367より抜粋
一度試しに、自分の話していることの同時通訳を聴いてみることをすすめたい。マッサオになるはずだ。同時通訳する人の能力が足りないからではない。彼らの能力は、一般的にならしたものを正確に通訳するところにあるので、あなたとか私という、一つの個性を訳するところにはないからである。

所詮、外国語であろうと母国語であろうと、話し合うということは、個性のぶつかり合いなのだ。男女の間で通訳を交えての話し合いをする図を、創造してもらえばよい。笑っちゃう、としか言いようがないではないか。
言葉は道具である。しかし、上手く使えばこれほど人生が豊かになることもない道具である。


48. 外国人と上手くケンカする法、教えます
49. あなたはパトロンになれますか?
50. 肉体讃歌
51. 続・肉体讃歌
P.394より抜粋
 私は、ミケランジェロ作の彫像を眼にするたびに、フィディアスやリシッポスより2千後に生まれてしまった彼の、苦悩のほうを先に感じてしまうのである。「ダヴィデ」でさえも、あの顔をとったら凡作になる。
P.395より抜粋
 寸分たがわず、ということならば、できるであろう。だが、これでは、彼(カール・ルイス)の肉体のもつ美と力とエレガンスを再現することはできない。
 すぐれた芸術作品ならば、絶対に内包していなくてはならない「グラーツィア」までは、あらわすことができないからである。

   → 私はミケランジェロの作品が大好き。でも、フィレンツェで「ダヴィデ」を見たときの印象は、なぜだろう、薄い。
「ダヴィデ」のある部分が極端に小さいことが、イタリア人男性の誇るべきことと逆ゆえ、それはなぜだろう、と思う。一度、V&Aにあるコピーを前にしてイタリア人男性に尋ねたことがある。。。


52. イタリアの職人たち
53. わが心の男
54. 腹が出てきてはもうおしまいか

この「男たちへ」の中に
わたしたち女は、男を尊敬したくてウズウズしているのである。男たちよ、その期待を裏切らないでください。そうでないと、わたしたちの愛を、誰に向けていいのかわからなくなります。子供に向けてみたって、そんなのは子供が成長するまでの話ですものね”
この的確な表現!!! 



ラベル:塩野 七生
posted by mandelin-coffee at 03:15| Comment(0) | TrackBack(0) | つつ うらうら | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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