2011年10月01日

Nokia N8 携帯で撮影した短編から

優勝作品:Splitscreen: A Love Story

Director: JW Griffiths
Producer: Kurban Kassam
Director of Photography: Christopher Moon
Editor: Marianne Kuopanportti
Sound Design: Mauricio d'Orey
Music composed by: Lennert Busch


メイキング篇では、携帯での撮影時での手ぶれを防ぐ方法を紹介している。
iMOVIE 09 があると、Split Screen を自分で作成できるらしい。私のはiMOVIE 08...


ノミネート作品から
The Adventures of a Cardboard Box

似たような経験を持つ。
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2011年02月13日

ヴォイニッチ手稿

未解読のため、世界で最もミステリアスなマニュスクリプト、ヴォイニッチ手稿。
素材の動物の皮から、制作年が1404年から1438年であろう、というのが最近のニュース。
National Geographic Channel のビデオから。



言語が不明でも、描かれている絵の一部が温泉の光景のようで、笑みをそそる。

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2011年02月09日

ブリューゲルとボッシュの絵画がロック・バンドに使われると。。

ブリティッシュ・バンド Zoot Woman のビデオが面白いので。。



実際、音楽なしで見るのもお薦め。。
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2010年09月12日

アーティストのアイデア探しゲーム

インセプションでは、多くのこれまでの芸術家の有名なアイデアが、現代風にアレンジされて再現されている。

わかりやすい例だと、ダンテの「神曲」、エッシャー(Maurits Corneille Escher:1898ー1972)の作品や、シュールレアリスト達が魅了されたフロイドの夢に関する理論などなど。。。実際、古代、中世、ルネサンス、ロマンティシズム、モダニズムなどの西洋美術史から、重要な要素が使われている映画。このインセプションは、恐らく、全ての西洋美術史の美術・文化の様式からの 重要な(基本的な)思想を網羅している。その様式には、それぞれ特徴があるのだが、その特徴を作るのに影響を与えた人の考えが、インセプションで反映されている。
その時代時代の重なり合って、影響し合って、厚くなっていくアートの層を、現代の生活で私達が感じる感覚とともに、現実と夢の層の中に織り込んでいる点が興味深い。
過去のアイデアを、こんなふうに再現する方法もあるんだな、と。嬉しくて、見終わった後 はしゃいでしまった。。。。


私は8月中旬に見たのだけど、もう見た?

ハリウッドを代表する娯楽映画でありながら、知性を愉快に刺激するという点で、
Inception(2010) には、★★★★を。
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2010年05月02日

390本目に見た映画

★★★★ The Counterfeiters(2007)
監督:Stefan Ruzowitzky(← クリックすると、シュテファン・ルツォヴィツキー氏のホームページへ)
ドイツ語タイトル:Die Fälscher
日本語タイトル:ヒトラーの贋札


2010年1月〜4月までに見た映画の中で、一番印象に残る映画

▼ 英語のサイトから ▼


▼ 日本語のサイトから ▼

上記、画像をクリックするとオフィシャル・サイトへ行く。英語、日本語のサイト両方で詳しく粗筋や、役者の説明があるが、英語のサイトはよりアーティスティック。実は見る前、日本語のタイトル「ヒトラーの贋札」から、全く異なる映画を想像してしまった。贋造プロジェクトにヒトラーは無関係ではないが、戦争はヒトラー一人の責任ではないであろうことを、見終わると感じる。

DVDの特典では、紙幣・パスポートなどの贋造を行なった人々も、実際は極限まで痩せ細っていたことなどを写しだす。辛い過去と向き合う事は、胸が突き刺される思いを味わい続けること。第二次世界大戦の生き証人が減っている中、アドルフ・ブルガー(Adolf Burger)氏の戦争の事実を伝えようとする活動には敬意を。

*****


追記:オリバー・ストーン監督のW. (日本語タイトル『ブッシュ』2008)を多くの人に見てもらいたい。人間味のある、どうしようもないんけど 周りの人を魅了するブッシュが描かれている。そのため、映画の初めでは、監督は第43代アメリカ合衆国大統領に同情しているのかな、と感じる。が、映画の終わりでは、名声を渇望する姿、父親より立派になりたい欲求の塊である大統領の決断に、多くの国が賛同した現実を見ることとなる。この映画の視点は、大統領の任務とは何か? 賛同する国の決断とは何か?などを考えさせられる。
英語のオフィシャル・サイトガイドも凝っている。シネマトゥデイに記載されている、オリバー・ストーン監督のコメントとともに映画を見ると、考えさせられることが多い。
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2010年05月01日

武道 だいすき

★★★★ Ip Man「葉問 (イップ・マン)」(2008年公開)
     監督: Wilson Yip ウィルソン・イップ



日本人役者、池内博之が出演しているが、残念ながら日本では未公開。
残念。。。
とは言うものの、Youtubeで、短編づつ英語字幕とともに見られるようである(上記)。

日本で公開しない理由はわからないが、残忍な日本兵に対する敵愾心のような感情が描かれているのは事実でも、英語の字幕から感じた個人観では、映画内で登場する日本兵の、非人道的な行為を行なった兵士に対してであって、現代の日本を国として責めている映画ではない(*)。戦争を起こしてはいけない、という気分にはなる。
中国伝統武術を誇る愛国心で、柔道を卑下しているとも特に感じない。見栄っ張りの中国人も登場するし、偏見で創られた映画という感じもない。真剣な題材を取り扱っているが、コミカルな部分も取り入れている。純粋に興味深い映画である。

余談だが、カナダ人の友人は、池内博之が、この映画で一番カッコいい!と言っていた。日本人男性が皆彼みたいだったら、海外で日本人男性もてるだろう。。
中国語・英語公式サイト ーー> Ip Man(2008)
中国語・英語公式サイト ーー> Ip Man 2(2010)

Ip Man(2008)については、香港在住、nobuyasuさんのブログ記事をお薦め。
ーー2008年12月29日付:『葉問 (イップ・マン)』(原題) Ip Man
ーー2010年5月3日付:『葉問2(イップ・マン2)』(原題) Ip Man 2

音楽も素敵な映画。サウンドトラックのMaestroを聞く度に、空に舞い上がって飛びたくなる。映画内の役者による武術(詠春拳)の動きから、「気」を感じるのは難しい。が、合気道のような武道を本気で習いたくなってしまっている今日この頃。


(*)別の香港映画、Running on Karma(2003年公開)でも、日本兵を取り扱っている。カルマ(業:前世の善悪の行為が、現世で受ける報いに影響)をコミカルに取り扱っている。この映画では、中国人の若く純真な女性が、前世は残虐な日本兵だった、という設定。こういう視点の映画は、違った意味で考えさせられる:そこまで、カルマは手厳しいのだろうか?、と。

(**)今年春公開のIP MAN 2の著作権はどうなっているのだろうか。。。と思いつつ、Youtubeで IP MAN 2を見てしまったばかり[2010年6月5日付]。やっぱり武術を身につけて気を感じたい。。。
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2010年04月21日

ぐっすり眠りたい時にお薦めの映画

中身の濃い、感情を揺さぶる映画は後味が奥深い。そんな映画との出会いでは充実感を感じるけど、重い映画のムードを引きずることも。見るには体力が必要だったりする。

******


では、体力消耗中に見たい映画とは。。。。
仕事や、他のいろんなことで疲れ過ぎて、寝付けない時にお薦めの映画が、

★★★ The Ugly Truth(2009)
   日本語タイトル:男と女の不都合な真実


「男女間の共有できないズレ」が笑える映画。
「不都合」と表現すると。映画の印象に誤解を与えるかも。都合が悪いが悪くなかろうが、男女は生物的に別種だと考えた方が早いように思う。粗筋を読まずに、とりあえず、この映画を見るのをお薦め。笑って、笑って、笑って、ぐっすりおやすみ。

******

余談:
大雑把に言うなら、ヒトを含む哺乳類では、雄XY型で、雌はXX型。女性は、Yがない。半分違うんだから、理解しよう、相手の目線に立とうとしたところで、埋められない溝があって当然(と考えることにしている)。それでも、男性の心理を説明してくれる友人がいるので、そんな見方があったとは(知らなかった)、と、この歳で気づく始末。

生物を高校で勉強して以来、遠ざかっていたので、すっかり性染色体のことを忘れていたのだけど、先日、「女性はXXしか持っていないから、男子を持つには、父親の精子が決めて。男子を持てる、持てない、ということは、父親次第。」と言われ、『そっかぁ。。。男子を望まれ、男子を産むことの出来ず、非難された女性達は気の毒だ(った)な。。』と、思ったばかり。


******

追記(2010年7月5日付):
心理学のクラスに出席してみたら、男女の違いの一つのイメージとして、下記画像()が紹介されていた。

Difference btw Man&Woman.jpg

女性の心理はわかる。メディアもこの心理を利用している。でも、男性がこうだったとは、この画像を見るまで知らなかったわ。。。(笑)でも、納得。

(*)著作権不明瞭のインターネット上の画像
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2010年03月02日

中国/香港映画が面白い

中国語を勉強中の友人と、時々水曜日夕方に香港映画を少しづつ見ている。
映画:赤壁(2008&2009)を見て、色使いの美しさに驚いたのと、武道を生かした戦闘のシーンが目を引いたのがきっかけ。その後、2046(2004)を見て、またまた色使いが素敵、と、すっかり香港映画を見るのが楽しみになってしまう(*)音楽もいい。

お薦めは、
★★★★ 姨媽的後現代生活:The Postmodern Life of My Aunt(2006)
     日本語タイトル: おばさんのポストモダン生活
     監督:Ann Hui On-Wah アン・ホイ

悲劇コメディーと紹介されているだけに終わりは切ない。お人好しで一生懸命に生きる「おばさん」の物語だが、他人事に見えない部分もある。純粋なのに騙されやすく、運からも遠い。一人で生きるって、自由だけど精神的に大変だな、という思いが頭をかすめる。とは言え、美しい色使いとコミカルなストーリーのため、最後の章までは笑いを誘う。

PostmodernLife-2.jpg


「おばさん」も恋愛をする。でも、実は、この男性に騙される(騙されていた、みたい。)。
このベッドシーンを見た時、カナダ人の友人が私に言った台詞。
「ほら! 香港人女性(中国人女性)だって、この男性が『家でご飯を一緒に食べてもいい?』って言った意味を理解しているでしょ?女性の家に男性を招待するのも、男性が自分の家に招待するのも、誘い言葉が何であっても、『これ↑』が OK か聞いているってこと!!」

それで、私が、
「えー。私なら料理に興味があるから、料理を作ろうとか、料理に招待する、って言われたら、言葉通りに理解して男性だろうが、女性だろうが、うきうきして家に行っちゃうよ。」

と行ったら、その友人が
「大学の国際留学センターは、日本人留学生の女性用に男性の言葉の意味を伝えた方がいい。」

と言いながら、私をからかう。

料理が好きなので、純粋に料理を創りたくて、後、日頃の感謝のお礼として、日本では、男性の友人達を招待して、私の家で料理を作って一緒にごはんを食べた事が何度もある。けど、これ『↑』は全く考えていなかったわ〜。そして、何事も起きなかったけど、北アメリカでも中国でも、多分他の国でも違うのね(笑)。

PostmodernLife-1.jpg

赤壁でも魅力を放っていた Zhao Wei(ヴィッキー・チャオ)もThe Postmodern Life of My Aunt に出演。



(*)
★★★★ 赤壁
     監督:John Woo ジョン・ウー

戦闘シーンだけではなく、布団シーンも、ハリウッド映画と異なる描写。布団シーンでは、強さを誇る凛々しい武士がいきなり骨抜きになっちゃうので、私も友人も赤面(笑)。諸葛亮孔明が好きなだけに、この映画の孔明には正直がっかり。聡明さが伝わってこなかったのが残念。

ここまで公式サイトの作りが異なるのにはびっくり。ヴィジュアル・センスの違い?!
英語公式サイト     http://www.redclifffilm.com/
フランス語公式サイト  http://www.les-trois-royaumes-le-film.com/
日本語公式(?)サイト http://redcliff.jp/index.html


★★★★ 2046
     監督:Wong Kar-wai ウォン・カーウァイ

以前、このブログで紹介した『マイ・ブルーベリー・ナイツ』と同じ監督。アンドロイド(人造人間)のシーンは重要なのかもしれないが、個人的にはなくても良かったかな。言葉が通じないのに、木村拓哉が、「愛しています。」と、中国人女性に何度も言うのも、「愛って何?」って思ったり。
全体的には、アジア(?)男性の理想女性を描いている。男性のカメラ目線と心理が強く伝わってくる映画。

英語公式サイト  http://www.sonyclassics.com/2046/
& http://www.wkw2046.com/glass1XGA.html

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2009年12月17日

350本目に見た映画:パラダイス・ナウ

★★★  Paradise Now
    日本語タイトル: パラダイス・ナウ


この映画を見ると、神と信仰者との関係を考えさせられる。そして、肉体を持って生きている現世と、死後の世界への考え方が、中世、ルネサンスのキリスト教のような考え方に似ているような気がし、複雑な思いとなる。
ロンドンに住んでいた時に、『ロンドン同時爆破事件』(2005年7月7日)が起きたことを思い出す(実際、多くのロンドンっ子は冷静だったが、この事件後、アジア人の規制が厳しくなる)。自爆を行なった若者が、実は、ごく普通で、でも、尊敬している人々によって、避けられず、自爆という道を歩むこととなる点が心に残る映画。

◎ 日本語の公式サイト ーー>
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2009年10月12日

中世の建築物を再現している場所

エンターテイメント的であるBBCの歴史番組より、教育を目的としたDVDも多く出版されている。大学から借りて見たDVDの中で、例えば、Films Media GroupによるEurope in the Middle Ages: A Way Out of Darkness(中世時代のヨーロッパ:暗黒からの脱出への道)シリーズを通じて、二ヶ所、まだ日本でそれほど知られていない場所を知る。

一つ目は、ギデロン城。
フランス、ブルゴーニュ地方の Treignyでのプロジェクト。中世で使用された(であろう)材料と製法のみで城を建設中。2020年代に完成予定。


中世での建築方法に関する情報は非常に少ない。でも、実際に作成することで、より理解が深まることを目的としている。
多くの中世の城(廃墟)訪れる度に「祇園精舎の鐘の声...」の句を暗唱せずにはいられないのだが、この再現中の城は、生きているように見える。


二つ目は、ドイツ、ベルリン近郊、ドゥッペル(Dueppel)にある村(博物館)。中世(13世紀)の村を再現している場所。


実際、ドイツには他にも似たような場所があり、そこで見た中世の村は、日本の伝統的な村に似ている点が多いように感じた記憶がある。
札幌にある北海道開拓の村も好きな私だが、何が魅力的か、というと、形のラインが美しいから。開拓の村で言うと、印刷機が特に美しい。ドイツで訪れた村では、製粉機や、暖炉の形、屋根の角度など。
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2009年10月10日

中世時代の暮らしー農民 編

ヨーロッパの中世時代は、長い。
中世初期(西暦300ー1000)
中世盛期(1000ー1300)
中世後期(1300ー1500)

その歴史を、ひとくくりにし、一般向けに楽しく紹介しているのが、BBCの中世時代の暮らしシリーズ(Medieval Lives:2004年英国で放映)。コメディアン、脚本家、俳優、映画ディレクターなどをこなす、マルチタレント、Terry Jones(テリー・ジョーンズ)によるプログラム。

8回ものの第1回は、「農民」。



お薦めの点は、マニュスクリプトを動画として見せていること。細かい部分を見逃しがちの、マニュスクリプトの細部の面白さを紹介していること。英国で歴史的な建造物や、そこでのエキシビションなどを訪れたら湧くであろう、素朴な疑問への説明をうまくこなしていること。Terry Jones(テリー・ジョーンズ)が率直な感想を述べていること。

見ていて、気をつけることは、ブリューゲルの農民を描写した作品を時々使用している点。ブリューゲル一家は、中世時代の画家ではない。農民の生活を描いた作品が買手の興味を引くようになったのが、ルネサンス時期であることに注意。時代の差への意識は重要だが、実際、一般庶民は、中世だの、ルネサンスだの、今の時代は新時代である、などという意識からは遠い、という点も留意。

総合的には、テレビ番組のエミー賞にノミネートしただけある、愉快なテレビ番組。

 veoh を無料ダウンロードすると、いろんなテレビ番組や映画を見ることが出来、私も友人達も語学勉強などの目的で、このサイトは現在問題なく使用しておりますが、このサイトへのアクセスによるトラブルへの責任を一切負いません。


>>> 8回シリーズ <<<

1)The Peasant ー 農民

2)The Monk  ー 修道士
私語を慎む必要性から 手話が使用された点などが紹介されている。
シトー修道士は、冷静さと冷えを保つため、パンツを履いていなかったと。なかなか、そういうネタを大学では学ばないので、「へぇー」と。テリー・ジョーンズの紹介の仕方は面白いが、念のため、それに関する学術的記述(歴史的証拠に基づいた記述)があるか確認を。。。で、Walter Map (d.1208-10)という修道士は、パンツを履かない不都合な状態の例を挙げている。冬、転んだときなど大変であったであろう、と想像もできるが、シトー修道士全員が下着なしではなかったこと、中世でもそういう時期があった、という点を念のため述べておきたい。

3)The Damsel ー 未婚女性+既婚女性
中世を暗黒時代と表現するのは誤りである、というのは有名。特に女性の地位が尊重されたのが、中世で、ルネサンスに女性と男性の格差が開く。女性がより良い教育を受けることができたのも、中世。テリー・ジョーンズは、あけすけな女性のコメントを紹介。中でも、ユニークな女性 Margery Kempe (c. 1373 ー after 1438)が、醸造所のビジネスに失敗した後、転職した話は興味深い。そのマージェリー・ケンプは、嫉妬深く、面倒で、自信過剰なのだけど、信心深い妻であり、結婚し、14人の子供をもうけるが、人生の大半を夫とは別の家で暮らした、と別の本にはある。イタリアとスペインに巡礼し、ドイツなどの国も訪れ。。。興味のある方は是非、Google Book にアクセスを。


4)The Minstrel ー 吟遊詩人
音楽家と言えども、実際は、Minstrel は、little servant を意味した、という内容。夜警としても働き、何かあればトランペットを吹き、宴会では音楽を奏で...

5)The Knight  ー 騎士
騎士道物語や、マナー・ブックが作成されたのは、あまりにも騎士の振る舞いが悪すぎたので、彼らを教育する目的で作られたことを念頭に見ることをお薦め。

6)The Philosopher (Alchemist) ー 哲学者/自然科学者/錬金術師
錬金術師だけではなく、中世の医者も紹介。ゴシック・カテドラルについてもある。修道士が、翼を付けて建物から飛んでみた話など、広く浅く盛りだくさん。他の歴史に関するDVDで、ドイツのとある教授は、中世の”科学”のような学問は、最後の審判がいつかを知ることを目的とし、その恐怖が科学を促進した、と。いろんな見方がある。

7)The Outlaw  ー 無法者
BBCの他の番組では、キリスト教での神話(聖人伝:奇跡を起こした話)はどう作成されたのか、という点を絞首刑者との例で紹介。その番組では、処された無法者が生き返った場合、聖人が助けたから犯罪者ではないのではないか、それとも、悪魔の仕業で蘇ったに違いないのでもう一度処刑すべきか、という判断が下されるまでの過程を紹介。でも、この番組は、現代と中世のイメージを混合して紹介するので、個人的にはあまり薦められない。
他方、テリー・ジョーンズの紹介する無法者は、他のシリーズと同様、大人が子供の絵本を読んで、意外に多くを学べるような感覚を得るのに近い、かも。
一般的に、中世の有罪刑を残虐だ、という見方が多いかもしれないが、フィクションの映画(例:パイレーツ・オブ・カリビアン)では処刑シーンが多用され、それは過去の記述からインスピレーションを得たものであること、などを考えながら見ると面白いかも。

8)The King   ー 王
中世のイギリス国王らを、誇大妄想者、モンスターなど率直なコメントとともに紹介。
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2009年08月18日

スラムドッグ$ミリオネア

★★★★★ Slumdog Millionaire(2008)
      日本語タイトル:スラムドッグ$ミリオネア

第81回アカデミー賞、受賞作品は全部(DVDで)見た。見たら納得。他の作品が、このスラムドッグ$ミリオネアに太刀打ちできなかったことを。映画館で上映後、拍手喝采が起こってもおかしくない作品。深刻な社会の面を見せているのに、希望を感じさせる。

子役の演技、特に、 ジャマール役の、Ayush Mahesh Khedekar (下記、画像)と Tanay Chheda が素晴らしい。



上記の写真、美しい。。。が、見た人は、彼がどこにいるかに気づくはず。。

以前ブログでも紹介した、A Mighty Heart (2007)にも出ていた Irrfan Khan も警部として登場。脇役だが、Irrfan Khan の存在は大きい。


日本語のオフィシャルサイトもあるが、是非、英語板を見てほしい。
初めから見たい人はこちらから(音楽と映像が合っている)
ーー> http://www.slumdogmillionairemovie.co.uk/ 

ダイレクトに映画の感じを掴みたい人はこちらから(お薦め)
ーー> http://www.slumdogmillionairemovie.co.uk/#/video/


これは widget ↓ (オフィシャルサイトから入って行き着く場所の一つ。でも、上記のサイトから入って、導入から楽しんでほしい。)



映画のはらはら感の余韻がまだ残っているけれど、映画で使用されていた音楽は肩を、肋骨部を、腰を、脚を動かす、エネルギッシュさがある。聴く度に踊りだしたくなる。


余談だが、将来、マイケル・ジャクソンの映画が作られた時、今回サリーム・マリクを演じた Madhur Mittal が起用される、と私は予測する。
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2009年08月17日

カオス:女はみんな生きている

★★★★★ フランス映画 Chaos (2001)
     日本語タイトル:女はみんな生きている
     ジャンル:コメディー


サン・ジャックへの道(2005)も凄く素敵な作品なので、コリーヌ・セロー(Coline Serreau)監督の作品のファンは多いと思う。このChaos、フランスを舞台にしているのだけど、日本の夫婦や家族にも似た面があるため、親近感のある映画。笑って面白がっているうちに、あっという間に109分が過ぎ去る。
女性たちが主役なのだが、Vincent Lindon の演技と、Aurélien Wiik (下記、写真)のセクシーさが胡椒のように効いている。AWは、フランス男優の中で、抱かれたい男性のウィニング・テープを切りそうだ。。



映画、冒頭で、中国書家による作品「」が逆さまに壁に掛けられているシーンがある。お父さん役のVincent Lindonの書斎の入り口にあるのだが、まるで、その後のストーリーの展開を暗示するようで面白い。

この映画を見た後、「曖昧」という漢字が日+愛+味であることに、いきなり気づく。日々の愛の感覚は曖昧、ということなのかなぁ。。と思ったりする。他の映画でも、愛=sex あるいは、more than sex なのか、という点が多く描かれているが、前者だとする考えが、売れている映画では強いかもしれない。この「女はみんな生きている」では、愛って何?と問いかけている感がある。


中国語を選択している友人がいるため、彼女の教科書を見る機会が増えたのだが、中国語での「愛人」は、ガールフレンド、ボーイフレンド、妻、夫を意味し、日本語での「愛人」は、「情人」と書く、という点も最近知る。

love.jpg


今日、ROM(ロイヤル・オンタリオ博物館)にふらっと出かけ、ミュージィアム・ショップで見かけた「愛」。よく見ると、中国で簡略された字loveinchinese.jpgと「愛」のあいのこだと気づくはず。友人の「ノ」の部分が、「心」を射ているのが面白いなぁ、と思いカメラにおさめる。

参考までに、字形を紹介したい。
「愛」=「すり足でそっと歩く」の意味を表す「夊(すい)」と、音を表す「旡+心」とからなる形声字。
「友」=「手」を二つ重ねたかたちに、さらに「又」(再び)の声を合わせた形声字。


ーー> 山田勝実. 角川小辞典 漢字の語源. 角川書店. 1976
「愛」P.49 & 「友」P.477.より

追記/続き
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2009年08月14日

シルバームンドの曲を聴く

下記、silbermond のオフィシャル・サイトより。


サイトに入って、中央下のvideoやaudioをクリック。
ICH BEREUE NIGHTS. (意訳:後悔は ない/未練なく)をお薦め。ヴォーカルのStefanie Klossがキュート。しっとりと柔らかいドイツ語が素敵。ヴォカールの澄んだ声が耳に残る。

ICH BEREUE NIGHTSの歌詞を読んでいると、砂時計で恋愛関係の終結を表現している点が、的を得ているな、と。

すれ違いの度に、砂が少しずつ飛び去り、また砂時計をひっくり返しても、減った分、返す頻度が増え、最後には空の砂時計が残る。

砂だから二人で築くことによって、強さを得る。
だけど、砂だからその崩れる速度が早まると、最終的には、終わりが来てしまう。でも、二人で築いたことは価値があり、恋愛が終わったことに後悔は全くないけど、ありがとう、を。



下記、オリジナルの歌詞。

Ich halte deine Hand,
solange wie ich kann,
und zeig die letzte Runde an,

wir haben's beide gewusst,
und doch verdrängt bist zum Schluss,
dass man die Zeit nicht besiegen kann,

vielleicht wär's besser es wär' so nie passiert,
doch vielleicht ist so ein feiges Wort,
wir haben immer gekämpft,
und kein Sandkorn verschenkt,
und jetzt steh'n wir hier,

und ich bereue nichts,
nicht einen Schritt,
nicht einen Augenblick davon,
auch wenn's verloren ist,
auch wenn's für uns nicht reicht,
es war doch nichts umsonst,
bereue nichts davon,
nichts davon,

die Zeit läuft gegen uns,
das letzte Korn fällt stumm,
und langsam ist die Runde um,

wir haben auf Sand aufgebaut,
das hat uns viel Kraft gebraucht,
doch alles davon, war es mir Wert,
und ich dank' dir für jeden Tag bei dir,

oouh

denn ich bereue nichts,
nicht einen Schritt,
nicht einen Augenblick davon,
auch wenn's verloren ist,
auch wenn's für uns nicht reicht,
es war doch nichts umsonst,
nichts umsonst,

oooh-ouuh

ich breue nicht ein falsches Wort,
nicht einen Augenblick,
ich nehme keinen Schritt zurück,
denn ich bereue nichts,
ooh-ouuh
ich breue nichts,
ich breue nichts,
nichts davon,
ich bereue nichts.




youtubeでも聴くことは可能。ーー>
ドイツのポップ・ソングの傾向として、歌詞の内容と関係のない、画像に政治的なイメージが使用されている。不思議。。



他、Symphonie(Symphony)や、Durch Die Nacht(Through the night)も是非!
ヴィデオも面白い。



(追記:8月15日)
昨日まで、youtubeの貼付けアドレスが公開されていなかったのに、今日、突然貼付けできるようになりました。
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2009年07月28日

続:映画で見る 宗教改革

5月23日付で書いた『映画で見る 宗教改革』の追記。

「キリスト教と音楽の関連性」の授業での、教授の選曲の一つから、
17、18世紀のバッハの影響力を実感できる曲として、下記を推薦。


アルバム・タイトル:BACH, J.S.: St. Matthew Passion, BWV 244 (excerpts)

St. Matthew Passion(マタイ受難曲),
BWV 244: Part 1: 1.(独)Kommt, ihr Toechter, helft mir klagen (Chorus)
(*)
[日本語訳:来たれ、娘たちよ、われとともに嘆け]

Artists:
 鈴木 雅明
 Nancy Argenta played Soprano (Vocal)
 Robin Blaze played Counter Tenor (Vocal)
 Peter Kooij played Bass (Vocal)
 Gerd Turk played Tenor (Vocal)
 Chiyuki Urano played Bass (Vocal)

Conductor:
 鈴木 雅明


(*) NAXOS MUSIC LIBRARY は、大学のウェヴ資料の一つでもあるため、NAXOS のサイトをリンクで貼っています。
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2009年07月26日

ガリレオ

「中学生の時に見ておきたかったなぁ、そうしたら、科学分野への興味がもっとそそられただろうに。。。」と感じる程、このPBSから出版されている DVD 「Galileo's Battle for the Heavens (意訳:天空の実を伝えるガリレオの奮闘)」は多くの人にお薦め。

17世紀のイタリア(ピサ、パドゥア、ヴェニス、フィレンツェ、ローマ)を歴史的に感じられるだけではなく、人間の生き様を通して、発見することの喜びや便宜さから科学が発展した原点が伝わるプログラム。

ウェヴでも見ることができるので貼付け。↓

パート 1


このプログラムの概要(PBSーNOVA Online より私の着眼点):

● ガリレオが生きた、17世紀のイタリアの歴史的な背景【ペスト、異端審問の役割、有力名門家の影響など】
ーー> 天体望遠鏡の改良の貢献で、海上帝国ヴェニスからの招待(望遠鏡は、航海にも便利。望遠鏡のない時代でも、海洋王国として名を馳せていた、ことなどを考えさせられる。)。
メディチ家のトスカーナ大公コジモ2世が、ガリレオのパトロンとなる。
そのパトロンの保護と対照的に、コジモ2世の母、クリスティーナ・ディ・ロレーナは、ガリレオに不信感を抱く。というのも、聖書では地動説的な記述があり、ガリレオの説との矛盾するため。その懐疑が派生し、ガリレオは、異端者としての容疑がかかる。


● ガリレオの天文学上の発見【木星の衛星、太陽黒点、地動説など】

● ガリレオの近代物理学への貢献【運動の法則、斜面の実験】
ーー> 非常に興味深い!

● 天体望遠鏡改良とともに創案家としてのガリレオの才能

● ガリレオと、彼の非嫡出で、修道女として生きた女性の間の文通(ガリレオが書いた手紙は失われているが、マリア・クレステの120の手紙は残存。)
ーー> その残っている手紙をもとに出版された『Galileo's Daughter(1999:ガリレオの娘)』(著者:Dava Sobel)は、公式ウェヴ・サイトを持ち、第1章がウェヴ上で公開。

● コペルニクスの太陽中心論を擁護する、修辞学的にも秀作である、Dialogue on the Two Chief World Systems(『天文対話』)がもたらしたガリレオとカトリックの不和。宗教改革を背景に過熱したカトリック(権力)の干渉と制裁。
ーー> ダイアログ形式で、文体の質も高く、文章としても面白い内容が、ラテン語ではなく、イタリア語で出版。ラテン語を解しない人々にも多大な影響を与えることとなり、波紋が広がる。事実としてではなく、仮説として、ガリレオの発見を公表することを容認しつつも、この『天文対話』で、カトリック権威は立腹。ガリレオは、教会と対立する意図はないのだが、彼の発見が波紋を呼ぶ歴史的背景を見る。

パート 2



この映像にまとめられているガリレオは、英語が苦手の人にも見てもらいたい程、ヴィジュアルが伝える内容も多い。ガリレオ役の演技が、ガリレオ?!と思わせる感もあるけれど(笑)、科学史を知ることで、女性に多い科学離れを避けることが可能であろう、と思わせる教育プログラム。昨年、初めて科学史を学んで楽しく、一部はこのブログで書いたけれど、科学史はもっともっと奥は深い。その扉を開けるのに、「Galileo's Battle for the Heavens (意訳:天空の実を伝えるガリレオの奮闘)」は、お薦め。PBS では、中学や高校の授業でも使用できるようにウェブも凝っている。


高校生の時、「どうせ、女の子は化学を放棄するから、真剣に勉強しなくてもいいんじゃない?」と、化学の先生に言われ、がっかりした記憶を思い出す。物理の先生は自分の世界に入っていたし。。化学も面白いと知りつつ、当時の風潮に合わせた自分。今は、インターネットがあるから、受け身から、積極的に吸収できる時代になっている。ネガティヴな先入観を変えることも可能。


17世紀は、科学の蕾が開花し、芸術にも大きな影響を与える。アートを勉強している人にも推薦したい内容。ルネサンスの芸術に通じていると、このプログラムの詳細にも目が向くはず。


さらに、

メディチ家の保護に焦点を当てた、PBSの別のプログラムも意外に楽しい。上のヴィデオを見た後に、下のヴィデオを見た方がいいかなぁ。。



上記は、ガリレオに関してだが、メディチ家:ルネサンスのゴッドファーザー特集では、ミケランジェロ他も紹介している。youtube で見ることが可能!
他のPBSプログラムも紹介されているので、要チェック。(日本史についてもあるみたい。まだ見ていないけど。。。)


ラベル:ガリレオ 宗教 PBS
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2009年07月25日

アイザック・ニュートンの秘密

このブログで何度か触れているニュートンに関して、一般向けの面白いDVDを偶然見つけ、しかもウェヴでも見ることが出来ることに気づいたので、貼付け↓



ニュートンの強烈な性格は、身近にいたら怖いだけど、歴史的には非常に魅力的。

このプログラムは、以前紹介した PBS によるもので、
PBS のサイトはこちらから ーー> Newton's Dark Secrets
ラベル:ニュートン PBS
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2009年07月17日

A Mighty Heart

★★★★ A Mighty Heart (2007)
邦題:マイティ・ハート/愛と絆



この映画、もっと取り上げられてもいいはずなのに意外に知られていない。
映画を見終わり、出演者と監督が語っていた内容を聞いていて、「ダイアログ」についても考える。世の中には、様々な「ダイアログ」がある。今まさに進行中のダイアログから、歴史的に起こっては消えていったダイアログ。。。。。思い出に残るもの、忘れ去ったもの、美しいもの、どろどろしたもの。。。。この映画のダイアログを多くの人に見てもらいたい。

いろんなジャンルの映画があるが、映画を通じて、会ったこともない人々とのダイアログを編む感覚を感じるものが、最近少ない。この映画「A Mighty Heart」は、自分の環境とはまるで異なるが、「ダイアログ」の意味が沁みる。


アンジェリーナ・ジョリは、様々な映画を通じ、時にファンタジーを観客に提供し、 時に過去の女性や、現実にいた女性に近い役を演じることで他界した人々を再生する。これまでは、美貌とスタイルの良さゆえ、何を演じても、ストーリーの中の女性を見る、と言うよりは、アンジェリーナ・ジョリとして受けとめがちだった。言い換えるなら、アンジェリーナのパワーが、物語の女性を圧する感。そして、観客もそれを楽しんできた、と思う。

そんな印象とは離れ、この映画では、コンテンポラリーで起きていること、ニュースでは伝えきれない部分を表現し、主演なのだけど、何か、こう語り手のようにも見える。誤解のないように補足すると、アンジェリーナの演技は、いつものようにマキシマムである。私が伝えたいのは、朗読者が話を始めると、聴き手は、その語り手を意識するより、内容に入り込む。朗読者の声の調子、リズムがあってこそ、なのだが、聴き手は内容に浸る。今回、アンジェリーナの演技は、そういう意味で朗読者のようだった。Archie Panjabi の役の存在も大きい。

パキスタン側からの視点も考えさせられる。どんなにジャーナリスト達が、危険を覚悟で”事実”をより多くの人に伝えようとしても、その土地で好意的に受けとめられるとは限らない現実。パキスタン人側からすると、ジャーナリスト達の優雅で守られた生活は、情報を記事にすることで得られているように映るだろうし、その記事の核心を提供する側は、それが記事となった時、どう羽ばたくかを制御できないから、うっぷんも積もるであろう。始めのうちは、ジャーナリストの熱意に答え、リスクがありながらも記事提供に協力したとしても、記事が公開された後も現状が変わらない場合は、情報提供側の好意が続くとも限らない。

さらに、爆撃や囚人の人権無視などの怒りの発散が溜まり、声を大にする行動を起こした場合、その標的になりやすい状況にいるのは、前線にいる武器なしのジャーナリスト達。そんな危険がありながらも、私達に情報を送り続ける彼らの行動に感銘。


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2009年07月09日

ミケーレ・ソアヴィ監督

ミケーレ・ソアヴィ(Michele Soavi)監督の St. Francis (アッシジの聖フランチェスコ)を見る。

St. Francis (TVドラマ)は、配役が良いだけではなく、12世紀、13世紀の歴史に残る出来事が、普通の生活から始まった様子をわかりやすく描いている。男優の演技も素晴らしいが、アッシジのキアラ役のフランス人女優 Amelie Daure の存在も大きい。一般的に、聖フランチェスコと対照的に、聖キアラの存在が、歴史、美術史では薄い。ミケーレ・ソアヴィ監督は、キアラの存在にも比重を置いている。

アッシジの位置
Assisi-Google Map.jpg
© Google Map


フランチェスコ(1181/12ー1226)とキアラ(1194ー1253)が、幼なじみとして描かれていたり、フランチェスコの旅はほとんど描かれていなかったり・・など、細部が多少気になることはさておき、歴史全体のフランチェスコの影響力を掴むことができる。3時間21分、青年が、何を動機に人生を変えたのか、という点に目が離せない。友情の強さが印象的。
キリスト教の聖人として、というより、二人が裕福な家庭に育ちながら、全てを捨て、清貧を愛し、神の創造物として自然を愛した姿が、当時の教会の支配の一つの打開となったことを感じる。



美術史では、ルネサンスの始まりは、托鉢修道会の原型を起こした、フランチェスコ(聖フランチェスコ)とドミニコ(聖ドミニコ)存在が大きい。聖書をラテン語訳から、イタリア語に訳すことが禁じられていた時代、つまり、一般の人々は、聖書の内容に直接触れることが出来なかった時代に、この二人の存在は大きい。教会の中だけではなく、歩き回りながらキリストの愛を語った活動が、ルネサンスを加速する。この点についての簡潔な説明は、日本語では、塩野七生氏の『ルネサンスとは何であったのか (新潮文庫)』をお薦め。
二人の死後、特にフランチェスコの意思とかけ離れ、修道会が裕福となっていく。
1297年から1299年に描かれたアッシジにある壁画より、下記、「インノケンティウス3世の夢」。
Legend of St Francis.jpg
Attributed to the Issac Master or Giotto

フランチェスコが教会を支えている姿を夢に見た、教皇インノケンティウス3世が、フランチェスコの依頼に心を動かされた姿は、ミケーレ・ソアヴィ監督も描いている。一枚一枚の壁画が、映画の中で一連の物語となる。

・・・・・・・・


イタリア語と美術史を勉強しているので、面白そうなイタリア映画はできるだけ見るようにしている。習った言葉が、実際にどう使われているのかを聞き、言葉が生きているのを感じるのが楽しい。このSt. Francis(2002)だけではなく、ミケーレ・ソアヴィ監督の「ウノ・ビアンカ(Uno Bianca)」(2001 TVドラマ)もお薦め。Uno Bianca は、実際に起こった警察内部での汚職を描いている。警官、ヴァレリオ役の Kim Rossi Stuart と、ロッコ役の Dino Abbrescia が悪事を暴く。このUno Bianca は、もう10回以上見ている。Kim Rossi Stuart の演技、表現力が抜群。

余談だが、最近見たイタリア映画には、余計なベットシーンがない。別に入れなくてもいいのに、ベットシーンが必ずあるハリウッド映画と異なり、内容の濃さ、人間の心の移り変わりに比重が置かれている点がいいな、と思う。
ラベル:イタリア映画
posted by mandelin-coffee at 13:21| Comment(0) | TrackBack(0) | Films & Others | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月06日

一つ一つの鍵に、物語がある

★★★ My Blueberry Nights(2007)
     日本語タイトル:マイ・ブルーベリー・ナイツ

     香港映画監督、脚本家:ウォン・カーウァイ(王家衛)

人の話を鵜呑みにし、だまされやすい部分もあるけれど、だました人を憎めない女性に特にお薦め。



映画公開が終了すると、オフィシャル・サイトもなくなってしまうことが多いので、あるうちに見てほしいのがこの映画(画像をクリック)。映画のクリップの低画像はさておき、英語のサイトより日本語サイトの方が、雑踏感、夜のムードの「作り」がきれい。

私の好きなミュージシャン、ノラ・ジョーンズが女優として出演。
Jude Law(ジュード・ロゥ)のブリティッシュ英語のために、どうも彼のカフェがロンドンにあるように見えて仕方がない。マンチェスター出身、という設定だが、マンチェスターのアクセントはもっとこってり。個人的に、ロンドンが近くに感じる(実際はニューヨーク)。ジュードのブリティッシュ英語は、このカフェの雰囲気にぴったり。言葉のリズムは、ぐいっと過去の思い出に導く。
この映画を見るまでは、プレーボーイと、芯の弱い役のジュードを見ていたので、好印象ではなかった。このマイ・ブルーベリー・ナイツでは、ジュードの演技が冴える。

アメリカのパイ(タルトに見える)の近距離の映像から、アメリカを感じる。日本のスィーツは、あんなにどろっとしていない(^ー^)。男女間の恋愛を隠喩している。

他の映画の'突拍子もない出会い'がベースの恋愛物より、日々の、小さいけど 何か心に残る事柄がうまく編み込まれているので、身近で起こりそう。例えば、ブルーベリー・パイの話とか。チーズケーキとアップルパイは売り切れるけど、ブルーベリー・パイは売れ残る。。。いつも見る人を見ないと、なぜか気になる。。。手紙を書いたり、電話をしたりはしないけど、語りかける人が心にいる、とか。
posted by mandelin-coffee at 08:18| Comment(0) | TrackBack(0) | Films & Others | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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