2011年02月26日

斬新な舞台 ー Dave St-Pierre

ご無沙汰しています。年末年始と課題、課題の大波をサーファーのように こなしていました。人生で、これほど勉強しているのは初めてです(笑)。また来週からサーファーです。波に呑まれないようにしなければ!

ところで、トロント大学のヴィジュアル・スタディの3年生向けのコース、ザ・ボディーで、学生が授業の一環として見に行った劇が非常に良かったということで、私も勉強の修羅場の合間をぬって見に行ってきました。

題:Un peu de tendresse bordel de merde!
  (A Little Tenderness for Crying Out Loud!)


私達が持つ、本能の醜さと美しさの両方を表現する、注目の振付師 Dave St-Pierre による、この作品は、かなり多くのシーンが、ヌードで構成されています。 愛と人間のフォームを探し求める作品、Un peu de tendresse bordel de merde!(A Little Tenderness for Crying Out Loud!) では、ユーモアとともにタブーなテーマに取り組みながら、20ダンサーが、 (*)見た目での裸と、内面を赤裸裸に映し出す両方の意味の「裸」を全身で表現する作品です。ダンサーが表現する、奥底に潜む 緊急状態にある怒哀や切なさの感情を、 語り手が、時に客観的に、時に挑発的に観客をリードします。舞台の感情が観客に効果的に伝わり、共感できるように構成されています。

タイトルの Un peu de tendresse bordel de merde! は、「少しのもろさ」と「大声で泣き叫ぶ」の逆のコンセプトを組合せていますが、見た感想から解釈すると、様々な人生経験は、時に、人を強くするより、弱くする部分もある、と考えさせられます。内在するもろさは、時にちょっとしたことで吹き出します。悲しみの大波で、もろい部分を塞ごうとしても、吹き出してしまい、感情の大波への統制能力を欠いてしまう、そんな人間の弱い部分が描かれているように思いました。とは言え、美しいシーンが癒しの効果も担っているようにも思えました。

(主に恋愛の沈みの時期や、大切な人を失った時での)切なさ・辛さの感情を押し殺しがちの日本人にとっては、ダンサーの裸で踊り演じる(*)様子は、自分の経験と照らし合わせるのは難しいかもしれません。とは言うものの、自分の心臓が、どうしようもなく震えている様が映し出されている、と感じるかもしれません。

最も興味深かったのは、一人の女性が恋愛による葛藤を演じている時の照明効果でした。長方形状の小さな照明のみが、舞台を照らしている中、その女性の銀色のハイヒールの爪先だけが、その照明内に入っていました。彼女が悲しみを全身で表現する間、その、銀色の爪先がキラキラを輝き、まるで、彼女の頬から涙がほろほろとこぼれ落ちているように見え、悲しいシーンなのだけれど、美しく見えるのです。その照明は、月夜の湖面のようでもありました。

コンテンポラリー・ダンスと言えども、歴史的な文化や美術が反映されている作品で知性を刺激します。例えば、ヒエロニムス・ボッシュの三連祭壇画、「快楽の園」を21世紀版として取り入れているように思わせる部分もあり、アートに関心のある人はいろんなアーティスティックな層が重なっていることを見ることができ、非常にお薦めの作品です。

観客は、男女とも20代から40代が大半で、知的にも外見的にも豊かな人が多そうでした。観客の一人は、舞台の初めで、あまりにも挑発的なスタートのため、退席したようにも思えましたが、舞台終了後の大喝采は、今までにないほどの大きさでした。見に行ったトロント大学の学生の中には、感動のあまり大泣きをした人もいたそうです。

Youtubeでのクリップでは、肝心な興味深いシーンや照明の効果が映し出されていず、美しさが伝わりにくいいので非常に残念ですが、一部を見ることは可能です。



●振付家、Dave St-Pierre について●

1974年生まれ、カナダ、ケベック州出身で受賞歴のあるカナダの振付師、Dave St-Pierre は、5年以上コンテンポラリー・ダンスシーンに影響を与え続けています。 Dave St-Pierreは、ラスベガスで大成功を収めている シルク・ドゥ・ソレイユ(カナダで立ち上がったサーカス/エンターテイメント/ダンス・グループ)のためにも振付けを提供したことがあります。 彼は、前衛作家として、ドイツ人ダンサー&振付家のPina Bausch (ピナ・バウシュ:1940−2009)の 残酷さを描いた舞台に比較されることもあります。

Dave St-Pierre は、現代的なユートピアを模索する作品の三部作の2番目の作品、 Un peu de tendresse bordel de merde!(A Little Tenderness for Crying Out Loud!)とともに、サドラーズウェルズ劇場で待望のデビューを果たしました。

参考:
London Theatre Direct. com
Cirque du Soleil.com
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2010年07月08日

男と女

トロント大学側、ヘプバーン・ブロックの南側で、モントリオール出身のスカルプター(造形美術家)Louis Archambault(1915ー2003)の作品、「男と女(1966ー1968)」にひょっこり出会う。
Louis Archambault-Man&Woman-1.jpg

ブロンズ製で、女性が3.6m、男性が3.9m。

Louis Archambault-Man&Woman-2.jpg


Louis Archambault は、カナダの近代アートの革新者である、とCBCの記事にある。

Louis Archambault-Man&Woman-4.jpg


女性の像に惹かれるのは、単純化されたフォルムの中に、自分の内部の器官との共通点を感じるからだろうか。。。

Louis Archambault-Man&Woman-5.jpg


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2010年06月26日

マクマイケル・カナディアン・アート・コレクション

マクマイケル・カナディアン・アート・コレクション に行ってきました。

McMichael-exterior.jpg

<<美術館の歴史>>

Robert and Signe McMichael 夫妻は、オンタリオのクリンブルグ村が、カナダの手付かずの自然を思わせ、郊外での静養地に向いていると感じ、1952年に土地(0.40km2) を購入しました。その場所に、夫妻は開拓風の家を建て、Tapawingo(喜びの場所)と名づけました。その自然に溢れる環境に移り住んだ後、夫妻は、自然風景画からインスピレーションを感じ取り、それを表現していた、画家、トム・トムソンと、グループ・オブ・セブン(*)の絵画を集め始めたのです。

ところで、Robert McMichael 氏の妻、Signe McMichael さんの功績がこの美術館の母体に大きく影響しているようです。
mcmichael-signe.jpgデンマーク生まれで、6歳よりカナダに住んだ Signe McMichael さんは、カナダのアートとアーティストの熱心な擁護・支持者の一人でした。カナダ西部のアルバータ州のカレッジ卒業(メディアと広告を専攻)後、第二次世界大戦では皇室カナダ空軍の通信部門に勤めています。トロントにある、カナダのラジオ局(CKEY)の広告部門に勤めるまで、エドモントン、ヴァンクーバーなどのラジオ局でも仕事をしていました。1949年に、Signe さんは、Robert McMichael 氏と結婚し、3年後、オンタリオのクリンブルグ村の土地を購入しています。夫妻は、カナダの風景画に強い関心を抱き、コレクションを始めたのです。
      © cbc news

1960年の初頭までに、何百人もの訪問者が、McMichael 夫妻のプライベート・コレクションを見るために Tapawingo を訪れました。1965年までに、そのコレクションは、画家や他の寄贈者の贈答も含め、絵画が194点にのぼったのです。その年、夫妻は、それらのコレクションと、家と土地をオンタリオ州に寄贈。8ヶ月後の、1966年7月に、”McMichael Conservation Collection of Art”として、公式に、美術館はオープンしました。寄贈後も、1981年までギャラリーに夫妻は住み、コレクションと美術館の管理に携わり、Signe McMichael さんの活動功績は、現在の美術館でも感じ取れます。

年々そのコレクションは増加し、現在では約5,500点も作品[カナダのアーティストに限定:グループ・オブ・セブン、ファースト・ネーションとイヌイットの作品が主。]を美術館は収蔵しています。(← 美術館サイトの「歴史」と「Signe Kirsten McMichael」の記事から、このブログの著者による抜粋訳)


* グループ・オブ・セブンは、主に1920年代に活動した カナダの風景画の画家7人のグループ。
   フランクリン・カーマイケル (Franklin Carmichael)
   ローレン・ハリス (Lawren Harris)
   A. Y. ジャクソン (A. Y. Jackson)
   フランク・ジョンストン (Frank Johnston)
   アーサー・リズマー (Arthur Lismer)
   J. E. H. マクドナルド (J. E. H. MacDonald)
   フレデリック・ヴァーリー (Frederick Varley)
ーー エミリー・カー(Emily Carr)は、公式メンバーではなかったが、グループ・オブ・セブンと交流があり、そのメンバーとの出会いが、彼女の作風に影響を与えています。


●● エントランスの様子。●●

McMichael-Canadian-Art-Collection-2.jpg



今回の展覧会では、自然画と、その画が描かれた場所の写真を平行して展示しているセクションがありました。

Jackson-Sunlit-Tapestry-1939.jpg
© Gallery Guideのパンフレットより
画家:A. Y. ジャクソン
Sunlit Tapestry(日の当たっているタペストリー):1939年頃の作品


実は、この展示方法は、せっかくの絵画のエネルギーを半減させているように感じたのです。絵画を見た後に、それが描かれた場所の写真を見ると、なぜか、現実に引き戻される感があり、それは、心地良い酔いが一気に冷める感覚に似ているかもしれません。
風景画の作品そのものは、北海道を思い出させる感もあり、興味深いです。

*****


エネルギーが群を抜いて異なるのが、ファースト・ネーションとイヌイットのアーティストの作品でした。


Norval Morrisseau(1932ー2007)の作品は、パワフルです。全体的に作品が大きいこともあり、迫力があります。私の目には、非常に斬新な作品として映りました。

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2009年05月08日

梱包用のテープの絡まり

オンタリオ・アート・ギャラリーで開催中のエキシビションより
Remix Exhibition Redefines the 21st-century Indian Artist
:2009年4月4日から 8月23日まで

〜 異なった北米先住民族の祖先を持つアーティスト15名の作品が展示中 〜

気になったのが David Hannan(1971ー) のスカルプチャー。
OCAD (トロントにあるアート・スクール)卒業後、トロントを拠点として活動中。

Untitled(The Hunt/Hunted) 2006ー2007


梱包時の透明のテープ使用。中身が空洞なので、光が半透過する。
詳細。
David-Hannan-the-Hunt3-D.jpg


日常どこにでもあるもので、作品を制作するアーティストは多いが、ディヴィッド・ハナンの作品は、もっと見たい、と思わせるインパクトのあるものだった。
フランス系カナダ人と北米先住民との混血のディヴィッド・ハナンの作品は、全く文化が異なるのだけれど、私にとってギリシア神話のダイアナとアクタエオンの物語を思い出させる。

他にも、モントリオールのアーティスト、Nadia Myre (北米オタワ川流域の先住民の先祖を持つ)による Spit of Experience (素材:フェルトなど)は、友人がケバブみたいだ、と言っていたけど、興味深かった。タイトルは、意訳すると「焼き串の経験」。
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2009年05月07日

レベッカ・ベルモア

夏期講習が始まる前に、オンタリオ・アート・ギャラリーにまた行ってきました。
ウォーカー・コート内に展示されていた、天幕。テント生地はベルベットのような質感で、ゴージャスな天幕。(布地が厚いため、外側からの光を通さない。)

Artist: Kent Monkman (Cree/English/Irish)
born in Ontario, Canada, 1965
"Salon Indien" (2006) ー video installation

AGO-Walker Court-tent2s.jpg

ヴィデオ・インスタレーションなので、天幕内の床に、モノクロの文字や映像が映し出されていたのですが、あまり興味が持てず、それより天井のライトに目が惹き付けられました。博物館などで見る天幕は、外側から見るだけなので、中に入った感覚を意識しづらいけれど、今回入ることができて、違う感覚を知ることができ、それに気をとられていました。
AGO-Walker Court-tent1s.jpg



● ● ◯ ● ● ◯ ● ● ◯ ● ● ◯ ● ●


オンタリオ・アート・ギャラリーでは、国内外の芸術家の作品を展示していますが、今日のブログでは、カナダのアーティスト、レベッカ・ベルモアの作品に注目。

Rebecca Belmore (レベッカ・ベルモア:1960-)
北米先住民族のレベッカ・ベルモアは、カナダ政府の同化政策の元で育ち、その経験が作品に反映。第51回、ヴェニス・ビエンナーレにも作品を展示。

The Rising to the Occasion (1987) ーー> 意訳では、”凄腕”
Mixed Media(アメリカ白樺など)
先住民族への植民地政策の影響に注目した作品。ビーバー・ハウス・ドレス。


Rebecca Belmore-Rising to the Occasion-1s.jpg

1987年、オンタリオ州のサンダーベイ市に、英国ヨーク公爵と公爵夫人が訪問。その記念行列のパフォーマンス Twelve Angry Crinolines で着たドレス。サンダーベイ市の12人の女性が、先住民族の女性と題して、'angry crinoline'()を解釈した製作依頼を市から受け、それらの作品とともに無言のパフォーマンス・パレードを行う。

angry = 怒りの
crinoline = 高貴な女性がまとっていた、スカートをふくらませるためのペティコート ーー>ここでは、植民地政策の時代の象徴でもある。


全体のパフォーマンスのアイデアは、同年3月の英国でのスキャンダル(エリザベス2世の母后(1900ー2002)に5人の気のふれた いとこが存在し、精神病院で隔離されていることが発覚)に基づく。パフォーマンス・コーディネーターの Lynn Sharman は、その5人の気のふれた いとこと女性アーティストの置かれている状況の類似性を見いだす。北米先住民族の美術史で、男性アーティスト優勢の中、消去されてきた女性アーティスト達との類似性。あたかも、歴史上彼らは存在していなかったかのように。。

レベッカ・ベルモアのビーバー・ハウス・ドレスは、ちょっとした貿易品、土産品のようなものが絡まっている。中でも、エリザベス2世の顔写真が入ったチャールズ皇太子とダイアナ妃のカップは、目を引く。
Rebecca Belmore-Rising to the Occasion-Ds.jpg



参照:
Rebecca Belmore ホームページ (このサイトで見られる、ビーバー・ドレスと一緒に写っている傘【輪】は、車輪の発明=文明 を表現)
Ryan, Allan J. The Trickster Shift: Humour and Irony In Contemporary Native Art (Vancouver: UBC Press, 1999)

補足:
◎ カナダ国王、元首は、英国女王でもあるエリザベス2世。なので、お札とコインの一部にもエリザベス2世の顔入り。お札は、先住民族のイメージも付いている。お札についてはこちらを。

◎ トロント大学の紋章にもビーバーは登場。
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2009年02月20日

ログハウス? ブティック? それとも。。教会?

昨年11月、改装が終了し、再オープンしたAGO(Art Gallery of Ontario)。
Youtube でも予告編を見ることはできるが。。
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建物がいろんな表情を持つ。角度や、眺める場所を変えながら、外装と内装が持つ表情を探索するのも面白い。

改装中の時の様子。(ストリートカーの線と接触している?建物。)
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美術館前の建物が映っている写真をflickrで発見。きれい。(オランダを思わせる?!)


現在の期間展示は、イギリス人画家、William Holman Hunt (ウィリアム・ホルマン・ハント 1827–1910)。Sin & Salvation (罪と救い)
英国にいた時、ロンドン、マンチェスターや、リーズで見た作品と、トロントで再会。複雑な気分に。充実した展示。

ルーベンスの『サムソンとデリラ』が、ロンドンのナショナル・ギャラリーから来ていた。
ときめく。
というのも、この3年間、この油絵が私に教えてくれたことの大きさは計り知れないから。

常設展示の中でも、20世紀アメリカのアートは、まるで教科書を見るように、作品が揃っている。カナダ人のアーティストのためのスペースも広い。
17世紀のヨーロッパの作品も光る。とは言え、ピカソの作品が発散するオーラは強い。


AGOは、私が訪れた美術館の中でも、展示が洗練されている。
美術館の展示というより、デパート(高級洋服店、宝石店の集まり)やブティックの展示のような感じ。そのため、大量のコレクションを見た後、実は、デパートで買い物の後と同じような疲労を感じた。美術館に行って、この手の疲労は初めて。だから、こんな癒しの場所があるのかしら、と思ったり。
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トロント大学での講義中に、教授が、昔は日曜日には教会に行ったが、今は美術館に訪れる人が多い。西洋芸術を展示する美術館は、まるで、カテドラルのようだ、と言っていた。というのも、多くの人が訪れる時に、効率よく、人が動き回るように設計されているから。カテドラルや、大きな教会は、巡礼者が、聖遺物をおがめに訪れることが大前提で設計されている。今は、有名なアーティストの作品を見る為に、人々が美術館を歩き回る。ため息をつきながら。
カテドラルを思わせる場所、確かにある。

教会を特に思わせるのは、ここ。説教壇が階段になったように見える。
The New York Times で紹介されている写真も、是非チェック。
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カナダだから、国産の特別な木材を使用しているかどうかは、確認中。不思議なことに、木の香りがしない。
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この螺旋状の階段が1階から5階までつながっている。




改装デザインは、ポーランド&ユダヤ出身の有名建築家、フランク・オーウェン・ゲーリーによるデザイン。カナダ、トロント生まれ。
AGOのサイトで、フランク・ゲーリーのスケッチや、モデル、改装過程を紹介している。


Frank Gehry(フランク・オーウェン・ゲーリー)は、ビルバオのグッゲンハイム建築家として有名。
Guggenheim-Bilbao.jpg


プラハ、ダンシィング・ハウスの共同設計者の一人でもある。
私がチェコ・スロバキア共和国を訪れ、この建物が目に入った時、思わず楽しくなったのを覚えている。
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光の反射がきれい。
DancingHouse-windows1s.jpg


フランク・オーウェン・ゲーリーのビデオ“Sketches of Frank Gehry”も出ていて、オフィシャル・サイトはこちら。型にはまっていない発想を見ることができる。
Youtube でも予告編を見ることが可能。


AGOはウネリのラインを生かし、ROMは、ギザギザを多用。トロントの博物館、美術館は、ユニーク(それとも、北アメリカ流。。?)。
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2009年02月14日

鉱物&ミネラル

ROM でのミネラルの展示が興味深い。

gogotte-1.jpg


この上の写真の右上に見えるブルーの映像は、地球上のどこで鉱物が発掘されてきたかを紹介している。映像は、そこまで予算をかけるの?と驚く程、映画と同じくらい凝っている。鉱物、ミネラル展示に、子供が多く訪れている。


gogotte-2.jpg


ミネラルを豊富に含んだ水が、3000万年に古代の川によって残された砂を固め、時に奇妙で、好奇心をそそる凝固物を産むとのこと。

あー、触ってみたい。。。


◯○◯ みねらる姫 ○◯○

割ったら、割れたら、こんな輝く鉱石が出てきたなら、初めて見た人は驚いたであろう。。
Earth's Treasures-1.jpg



ココナッツから生まれた水晶、に見える。
Earth's Treasures-2.jpg

ROM 展示より



○◯○ 鉱石とピグメント ◯○◯

以前、malachite(クジャク石)が、緑の油絵の具顔料として使用されていたという記事を書いたけれど、人工絵の具が使用されるようになってから、抽象絵画が注目されるようになってきたなぁ、と、鉱石と芸術の関連を考える。。

クジャク石 → 緑顔料
Malachite-1.jpg

Malachite-2.jpg


藍銅鉱/アジュライト → 青顔料
Azurite-1.jpg

ROM 展示より
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2009年02月13日

ROM 再び

ROM(Royal Ontario Museum)は、私がこれまで訪れた博物館の中で、最も入場料が高く、最もテーマパーク的な展示をしている博物館。

期間展示。風船で作られた恐竜が入り口でお出迎え。

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常設展示の、恐竜。

Dinosaur-2.jpg
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2008年08月21日

夏の夕方に歩いてみれば。。

Joe Fafardによる Emily Carr and Friends (bronze)
作家の想うカナダを代表する画家エミリー・カー(1871ー1945)の雰囲気が伝わる作品。
Joe Fafard-1.jpg


Joe Fafard-3.jpg後ろからもパチり。

お天気の良い夏の夕方、多くの人が買い物をしたり、テラスでお食事中。

上の写真、後ろにsaleが見えるのが、なんとも。。


bronze-1.jpg
 ここは、大学の近くの表参道のような場所。


Boaz Vaadiaの作品。
becoming-sand.jpg


bronze-2.jpg
トロントを歩いていると、よくスカルプチャー
(3D作品)を見かける。


ice-hockey.jpg








         ○
          ○
           ○       
 うすっぺらくて、もろそうなんだけど、なんだか
 触りたくなるスカルプチャー。


ロープとプラスター製のシャツ。[右:Leo Mol の熊(bronze)の作品]
plaster-shirt.jpg


boutique.jpg 
 ファション系、BOSSのようなお店の
 入った建物。

 トロントは、道が1本違うだけで、
 雰囲気が全然異なる。
 雑多・閑静、アジア・ヨーロッパ、荒・品 
 などなど。。

 西日が心地よい とある日の夕方。

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2008年06月26日

ROM で気になるオブジェクト

● ● ● 1階から最上階まで伸びるトーテムポール。

ROM-totempole.jpg .jpg
圧倒的な大きさ。


● ● ● イラク。。
トーラー(旧約聖書 ヘブライ語):17世紀あるいは18世紀。
ケース:1907年に作成されたとの記述あり。
ROM-Iraq2.jpg
多くのユダヤ・コミュニティーではこのようなケースで保存されているらしい。大きい。
目を惹き付ける。凄い。
David O. Russell 監督の Three Kings (1999) を見た後だったので、申し訳ない気持ちにもなってしまった。


● ● ●  美の女神、とのこと。
かの有名なPraxiteles 作で、ローマ時代のコピーと言われている。
ROM-Aphrodite.jpg
マーブルの模様とボディーのラインの関連が興味深い。
触りたい。


■□■ いろんな部屋がある。

ROM-2.jpg



○◯○ 数ヶ月ぶりに時間がとれ、ROMを訪れる。ダーウィンの展覧会での本物の亀とカメレオンを見る。久しぶりに普段見ることのできない生き物を見て、感動。亀の甲羅って素敵な幾何学模様。
ROM の外観は過去記事にて。。

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2008年04月21日

ミュージアム ルネサンス?!

トロント大学、キャンパス内にある、地下鉄「博物館」駅の写真。



文字内には、エジプトの象形文字が描かれている。
Royal Ontario Museum (ROM)と、セラミックのギャラリー、大学内のアート センター、ギャラリーなどがあるから「博物館」駅?

エジプト、先住民のトーテンポール、ギリシアのドーリック柱などを駅構内に採用。
すごい組み合わせだ。。








札幌の地下鉄のようにキュンキュン泣かないなぁ、と独り言。




アイデアは面白いんだけど、材質がもろそうなのと、高さが低い(3m以下、2.5mくらいかな)ので、重々しさに欠ける。予算5億円?!はどこに消えたんだろう。。





当初の予定イメージ?に期待度が高かっただけに。。。



ともあれ、
地上に出たら、まず、ROM へ。






昨年、増築が完了し、再オープンした博物館。Studio Daniel Libeskind (Berlin, Germany) の当初のプラン画像と、実物とでは印象が違う。。ということはさておき、
まるで、20世紀初頭の大事な建築が、現代建築に浸食されているかのよう。。。。



プロによるいろんな画像が見たい場合は、
こちらか、こちらで。。

ミュージアム ルネサンスというプロジェクトの元、いろいろ創られているようだが。。
ルネサンス?!

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2008年04月02日

Writing for Artists Workshop

英語でのアーティスト ステイトメントの書き方は、日本語のスタイルとどう異なるんだろう、と思っていたら、校内で、カナダ人アーティスト、Camilleによる2時間のワークショップがあったので、参加してみた。

<1> ワークショップ前半
ワークショップは、主に助成金を獲得するためのアーティスト ステイトメントの書き方。

◎ 概要 ◎
Camille's Tips on writing about your art

◎ サンプル ◎
Maria Legault ーー> 書類として、これでいいの?と思う内容だが、実際にMariaはこれで助成金獲得に成功。思わず内容に引き込まれ、一気に最後まで読んでしまう書き方の例。

◎ 略歴のサンプル ◎
David Hammons ーー> 一般的な例。
Camille さんは、「略歴(bibliography)をmediaと呼んでいるの」と言っていた。

◎ 実際に自分で書く際の参考質問例 ◎
What tool do I most enjoy using? Why?
Why do I do the work I do?
What patterns & commonalities do I see in my work?
さらに、様々な質問例
ーー> カードに質問を一つづつ書き、それに解答し、そのカードを並べ替える。

ーー> 同時に、20単語だけで自分を表現する方法も考えることが重要、と。


◆ トロント、バンクバーを中心としたアーティストのコミュニュティ ◆
instant coffee

■ トロントを中心としたVisual Arts促進の会社 ■
AKIMBO
ーー> 「あきんぼ」って日本語?


<2> ワークショップ後半

〜〜〜 インスピレーションを促進?するメディテーションの一例 〜〜〜
1、両肩を上げ、力む。
2、一気に脱力。
3、1と2を交互に数回繰り返す。

4、突然、降り続く雨の音。そして、雷。
5、そこにいる自分を想像する。
6、雨の音に集中しながら、何か創りたいものがあるか考える。
7、作品が生まれたら、それをイメージ。
8、そこを友人が通りかかり、どういう反応をするか想像する。
9、雨の音を感じる。
.....

不思議なことに、作品ができた。


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2008年01月30日

Ontario College of Art & Design

Will Alsop氏のカンパニーサイト↓

Alsop.jpg


この建物が、Ontario College of Art & Designを目立たせている。
実は、1876年設立の歴史のあるカレッジ。上記の建物は英国の建築家Will(William) Alsop氏により、2004年に完成。コンペで優勝した作品。トロントの美術学校の新しい建物を、英国の建築家が造る、ってなんだか奇妙な感じ。
Will Alsop氏は、都市計画、マルチメディア アート、グラフィックデザイン、ヴィジュアルアートなどの幅広い経験を持ち、英国で最も著名な建築家の一人、だそうです。
人が住み、コミュニュティがある建物に、流動性、透明性を創りだす。

ロンドンのRoyal Academy of Artsで紹介しているスケッチは、このOCADの建物に似ている。
will-RA.jpg


Will Alsop氏は、ロンドンを拠点に活動をし、ロンドンの公共図書館 Peckham Libraryも設計している。奇抜感は同じ。公共図書館は、住む人が設計してこそ、公共??
ラベル:OCAD
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2007年12月18日

「植民者の脱構築 と 先住民族の再構築」

Modern Art(近代アート)では、西洋白人男性アーティストが占めていた。それから脱し、性別・国籍・部族の差を越えて、作品を表現するPost Modern。Post Modernで、最も多くの芸術家が用いる手法は、既にあるイメージを借りて新たな作品を作る方法。その授業の中で紹介されたYuxweluptun(ユルラプトン)。

canada-haida-salish.jpg
カナダに西洋人が移植する以前、多くの先住部族が住み、独自のデザインをシンボルとして、あるいは、宗教的な儀式のためなどに右記のようなデザインを使用してきた。元々は、伝統的に、部族ごとに厳しくそのモチーフやスタイルを守ってきた。
>>>Alcheringa Gallery より>>> 
下:
Moy Sutherland(b.1974)の作品 →

Yuxweluptun(ユルラプトン)は、セイリッシュのアーティスト。
別の部族のハイダ(Haida)のシンボルを作品に取り入れている。ただ取り入れるだけではなく、先住民族の土地所有権の主張など、政治的・社会的な主張を芸術を通じて表現している。

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Lawrence Paul Yuxweluptun (ユルラプトン)
【Emily Carr School of Art and Designを1983年に卒業】

Salish(セイリッシュ)を引き継ぐYuxweluptun(ユルラプトン)は、現在世界で最も大々的に皆伐がある場所の近くに住む。

寓意的な風景画の慣習である西洋の芸術伝統の中で育ったYuxweluptunは、その伝統的な西洋の芸術手法に、シュールリアルリズムの手法を加え、「功利的で、専制的で、帝国主義的権力と、権威主義の資本主義的な価値観」といったヨーロッパの理念、それは、先住民族の先祖代々からの神聖な土地を たったの500年もしないうちに破壊してしまった、その理念によってつくられた「毒物環境」を描く。


The Impending Nisga'a' Deal Last Stand, Chump Change, 1996
「差し迫った北米先住民族の契約、はした金での最後の抵抗」 (直訳)
acrylic on canvas 201cm X 245.1cm
Vancouver Art Gallery

Yuxweluptun-Impending-Nisga.jpg


「新たに入植(侵入)してきた人々は、採掘、皆伐、毒物不法占有をもたらし、植民化された人々だけでなく、自らにおいても、汚染のために権力を行使している。」
Yuxweluptunは、風景画を描くのではなく、先住民族の土地所有権を描いている。

「植民者の脱構築 と 先住民族の再構築」by Yuxwelupton

Red Man Watching White Man Trying to Fix Hole in Sky, 1990
「先住民、白人(科学者)が空に空いた穴を修復しようとしているのを眺める」
acrylic on canvas 142cm X 226.1cm
Private collection

Yuxweluptun-red-man.jpg


自らの海岸セイリッシュ文化の表現方法や宇宙観が、組織的な人種差別に対する非難でもあり、時事問題、社会調査のための重大で基本的な表現手段にもなりうるとYuxweluptunは考える。



■■ Yuxweluptun(ユルラプトン)のサイト ■■
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2007年12月17日

ナイキ シューズ と 北米先住民族のモチーフ

現代、博物館・美術館は、昔はごく普通に生活の一部で誰もが持っていたかもしれないものを、「アート」として誤/過大評価している。それは「アート」ではない、という批評家もいる。

Modern Art(近代アート)では使用されなかった材料を使用する、Post-Modernのアーティスト達。

その時代で、面白い作品を創るアーティストが授業で紹介された。


カナダ人アーティスト、Brian Jungen 現在37歳

ヴァンクーバー・アーティスト、Brian Jungen(ブライアン・ヤンガン)は、スイス人の父と、先住民族の母を持つ。カナダで有名美術学校 Emily Carr College of Art and Design を卒業。
北西海岸先住民族の影響が見える作品を作成することを求められることをJungen は嫌う。母からと言うより、博物館で先住民族について学んだ、と答えるJungen。
既製品で作品を創る。

2001年から発表している Prototype for New Understanding
「新しい理解のための試作品」(直訳)
BrianJungen-shoes.jpg

Nike ナイキのエア・ジョーダンのシューズと先住民族のクラフト・アートの関連性を提示。
Nikeのスニーカーの縫い目をほどき、広げ、形を整え、人間の髪をつけた作品。それは、先住民族のクラフト・アートとの近似性を感じる。
JungenはNikeを見て、先住民族のアートとの類似性を感じ、それを表現。

伝統法に沿った先住民族の作品例 ↓ 
native-art-proto.jpg


「僕の作品は、先住民族の伝統との個人的な関係についてではないんだ。その文化の解釈に、というより、文化の中で先住民族のアートの役割に関心がある。」


生産のために外部に委託する前、デザインチームはいくつか試作品を作り、その中から1つ選び抜き、大量生産する。
Jungenは、逆の発想をする。大量生産として出回っている物から、独自の物を作る。

先住民族のマスク(お面)は、本物の先住民族アートの優れた例として、取り付かれたように収集されている。他方、Jungenは、コレクターにとってブランド価値のあるものと、大衆路線の関連性を見い出し、実は大量生産かもしれない “先住民族アート”を独自の作品に変換する。

教授は、「What do the basketball shoes symbolize?」(バスケットボール・シューズが象徴するものは何か?)の問いをJungenは投げかけていると言っていた。さらに、教授曰く、「白人/Western デザイナーが、意識的に、あるいは、無意識的に、先住民族のアートを引用しているかもしれない。これは面白い一例です。」と。


■ もっと 記事が読みたい場合
−−> WALRUS Article

■ もっと作品が見たい場合 
−−> Brian Jungenの作品(一部)
−−> CATRIONA JEFFRIES GALLERY
−−> Secessionでの2003年の展覧会の様子

■ アーティストの生の声が聞きたい場合
−−> Cyber Muse


数年前、TATE MODERNでJungenの別の作品を見ていたが、同じアーティストとは気づかなかった。既成概念を取っ払うと、既成品も違って見えるんだなぁ。。。自分のスニーカーまで、北米先住民族のデザイン・パターンに見えてくる。

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芝生用の椅子 と 恐竜の骨格

大量生産を、独自の物に変換した、Jungenの別の作品。
Cetology, 2002
BrianJungen-shapeshifter1.jpg


BrianJungen-shapeshifter2.jpgこの恐竜の骨に見えるものは、実は、白いプラスティックの椅子(芝生の庭にあるような)の組み合わせ。かなり分解されているが、椅子の背もたれの曲線が恐竜の骨格にフィットしているのが興味深い。

「どこにでもある物で、現在は稀少価値である「恐竜の模型」を作成。」
by Brian Jungen

現在、ロイヤル・オンタリオ博物館(トロント大学のすぐ側。敷地内?)で展覧会が開催中。博物館ではCetology(クジラ学)と紹介されている。他方、2000年の作品名はShapeshifterであった。
Shapeshifter というネーミングも面白い。
(直訳:一時的に動物や物などに変身できる物/人)

【大量生産の産業製品】と、【急激に大量に絶滅している種属】の対照を考えさせる作品、と博物館の説明にはある。
ここには、実際の恐竜の骨の模型もあり、なんだか複雑な気分で両方を眺める。


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2007年10月25日

Kelly Mark

授業での課題の一つが、指定されたギャラリーを訪れ、Art Reviewを書くこと。全部で10ヶ所くらいある中から一つ書いて、提出。(*)

その一つが、大学構内にあるJustina M Barnicke Galleryでエキシビションを行っているKelly Markの作品。
いろいろ展示されているが、MEDIAを使った作品が多いので、MEDIAに飽き気味の私は、一度目はあまり興味を持たなかった。
私にとって、MEDIA ARTは、一方的に情報を送り込んでくるものが多いため、受動的になりがちとなる。作品とコミュニュケーションをとり難い。

が、キュレーターの話を聞きながら、突然、興味が沸いた。
Kelly Markの気になった作品を紹介。

The Kiss, 2007
2 channel DVD installation, edition of 5
2−10" televisions, dvd player, coaxial cables & splitter

ギャラリー内で仕切られた小さなスペースで、このkissは展示されている。微妙にモニターの色が、青、ピンク、紫、黄色に変化する。
現代を象徴している感じ。




Venus Velvet, 1997
Graphite on paper
"Until Drawing Series" − Drawing until the pencil runs out

鉛筆がなくなってしまうまで書き続けたドローウィング。そのシリーズから一枚。
ちょうど授業で出てきたSuprematismの Kasamir Malevichを思い出す。二人とも同じイニシャルだけど、Kelly Markのコンセプトとは異なるだろう。。

ライトが反射してわかりづらいが、そのテクスチャは何かオーガニック。「もの」という感じではない。



In and Out, 1997−ongoing until 2032

1997年から、作品を作ったり、リサーチした時間の記録。



Kelly Markにとって、作品を作ることは「労働」に感じる、とのこと。
18、19世紀に、「Artistは、創造する才能が授けられたので、神(この世界を創ったキリスト教の神)により近い。」と考え、苦悩したArtistがいた。
20世紀には、Artistはそうではなくて皆と一緒。皆、Artistになれる、という考えが広まる。
現在、Artistは、自分でリサーチ、作品制作、在庫管理、プロモーション全てを自分でしなければならないのに、企業の傘にいないだけで、プータローの扱いを受けることもある。女性が、子供を産むことは、人間が可能な最高の創造だと私は考えるが、それを軽視する社会に似ている。
そんな背景を考えると、Kelly Markの記録したタイムカードと、創作が「労働」に感じる、ということは考えさせられることが多い。



Life is a sense of files.
lifeとfileの言葉遊びのようで、私はこの言葉が印象的。
実際、私達は山ほどの番号で登録されている。
健康保険、社会保険、年金、会社、学校、図書館での登録番号。。。。
キャンパスで何かをする度に番号の照合を求められるが、主に4つくらい種類がある。

インターネットの普及で、パスワードの設定も増え、益々番号で囲まれている。学校、銀行、blogなどなどなど。
それは書類記録として保存されている。

そう、生きることは、ファイルの積み重なりとも言える。
むなしいような。。


(*)課題のためには別のArtistを選択。
ラベル:Visual Studies
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2007年10月06日

Henry Moore in Art Gallery of Ontario

Art Gallery of Ontario に行く。大々的な改装工事のため、明日から来年まで閉館。

常設展示
英国彫刻家 Henry Moore (1898 - 1986) から寄贈された作品の部屋。

ブロンズの作品のために作成した石膏が、Henry Mooreから寄贈され、展示されている。
Three way piece No.2 (1964)
sThree-way-Piece-2.jpg

完成品(ブロンズ)は、現在、シュトゥットゥガルト(ドイツ)、ベルファスト(英国:北アイルランド)、NY・ワシントン(アメリカ)、ウィーン(オーストリア)、サン・パウロ(ブラジル)などなど。。 の有名な美術館や銀行・市などの機関にある。
旅行中にEUで見たことのある完成品の「モデル」を、トロントで見る(会う)とは思わなかった。
ここの展示品では、ロンドンのTATE(*)の「モデル」が多かった。

Reclining Figure : Lincoln Center (1963-1965)
モデル : 
Reclining-Figure-Lincoln-Ce.jpg

ブロンズ: LeedsのHenry Moore Foundation より

Reclining-Figure-Lincoln.jpg

上半身の薄さに共感する。。。


下記の作品、Three Piece Reclining Figure No.1 (1961-1962) は、両性具有のようにも見える。
両性具有の特性は作品で使用されることが多く、有名な作品にはしばしば見られるが。。。
Three-Piece-Reclining.jpg

記憶が定かではないが、昔からある業務用の冷蔵倉庫の中には、鯨の雄雌の交配部分が納められている。冷蔵倉庫にとって神棚、のような存在。荷物の出入りが多いほど、冷蔵倉庫には活気がある、ということに関係があると聞いた覚えがある。なぜか、そのことを思い出す。

Henry Mooreの作品はいろんな角度から見るのが楽しい。
影までも、インスタレーションとして考えられていると思う。
石膏、木材、ネットからモデルを作成する工程を追った写真を見ると、私が美術学校で習ったプロセスと同じで、なんだかワクワクする。
Oval with Points (1968-69)
sWorking-Model-Oval-with-PO.jpg

石膏も磨くとこんなに艶々する。
閉館前なので、一部の作品はラップされていて、呼吸ができないため苦しそうであった。そういう情景によって、別のアーティストは、新たなインスピレーションが浮かんだかもしれない。

展示室では、英国の彫刻家の作品を置くスペースの作成に多額の資金を投入したこと対して、カナダのアーティストから抗議状が送られたことも紹介されている。抗議状には、外国人を応援してばかりいずに、地元のアーティストのサポートをするべきである、といった内容。

posted by mandelin-coffee at 23:42| Comment(0) | TrackBack(0) | Art I saw in Canada | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

元 蒸留酒製造所

s-distillery.jpg
  トロントに、元ウィスキー蒸留酒製造所が
  再利用されている場所がある。
  飲食店・洋服屋・結婚式(*)などの複合施設。
  
  * 札幌にも元ビール製造所が、現在は、
  飲食店・ファッションやイベント会場として
  再利用されているので、親近感がある。

この「Distillery District」で興味深いのは、ギャラリーが多いこと。

下記は、サウンド・ギャラリー。とは言え、スピーカーなどを販売している。
蒸留酒製造所の柱すら、教会の柱のようなデザインという点が面白い。
SoundGallery-distillery.jpg SoundGallery-distillery2.jpg
 

ウィスキー製造時のタンクなどの形は、私にはお洒落にすら見える。
実際に労働者がいた当時の環境は悪かった、とのことだが、昔の製品は美しく見え、それに現代の絵を掛けているギャラリーもある。
sThompson-Landry-Gallery.jpg

まっさらにし、広い空間を大胆に活用するギャラリーもある。
Artcore.jpg


知人の作品を展示したい、と思わせるスペースが多い。


(*)カナダの結婚式では、一般的に、新婦の友人は同じドレスを着る。今日見たのは、グリーン。ピンク。
ラベル:Visual Studies
posted by mandelin-coffee at 01:30| Comment(0) | TrackBack(0) | Art I saw in Canada | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月30日

オールナイト ART祭

nuit-grape-2.jpg 昨晩、トロントでのART祭をドイツ語のクラスメイトと見れるだけ訪れてみた。オールナイトのイベント。

  Nuit Blanche

昨年から始まったイベント。銀行(scotiabank )が支援しているイベント、というところが興味深い。

トロントが広いので、全体のほんの少ししか見れなかったが、道路は人人人。。。しかも、いろんな国籍だから、自分がどこにいるのか混乱。私が見た作品は、「それって アート?」というものが多かったかな。写真に撮りたいと思うものがなかった。

アルミホイルで作成した「とうもろこし」 ↓ 
nuit-corn-2.jpg
一番ぐっさりきたのが、
コンテンポラリー・カナダ・アート美術館での「Eat the Food!」のビデオ作品。
工場での豚の屠殺シーン。
普通に肉を食べるけど、豚がその瞬間まで無垢な表情をし、突然危険を察し、暴れる余裕もなく殺される、というシーン。
酷で全部見れなかった。


Nuit Blancheのサイトはそそるんだけど。。。

トロントには、ギャラリーが多い。
来年は計画的に見て回ろうと思う。

posted by mandelin-coffee at 08:05| Comment(0) | TrackBack(0) | Art I saw in Canada | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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